劇団「放電家族」『しおとさとう』

劇作家協会のイベントが終われば、劇団「放電家族」の第拾壱(11)回放演です。
こちらはG/Pitチャレンジフェスティバル2015参加作品でもあります。

ちなみに天野からご予約はこちらをクリック >>

公演の詳細は公演特設ページ >>
団体の詳細は劇団公式サイト >>

をそれぞれご参照頂くとして、今回は天野個人の思いやら何やらを。

私小説的な作風からの脱却

メタフィクション要素が強すぎる、との事で賛否を頂いてる天野の芝居ですが、今回はそこからの脱却を目論んでいます。
これは毎回公演ごとに掲げる、チャレンジ要素のひとつです。

ちなみに、Wikipediaによると、

メタフィクション (metafiction) とは、フィクションについてのフィクション、小説というジャンル自体を批評するような小説のこと。メタフィクションは、それが作り話であるということを意図的に(しばしば自己言及的に)読者に気付かせることで、虚構と現実の関係について問題を提示する。メタフィクションの自己言及の方法には、例えば小説の中にもうひとつの小説について語る小説家を登場させたり、小説の内部で先行作品の引用・批評を行ったり、小説の登場人物を実在の人物や作者と対話させたり、あるいは作者自身を登場人物の一人として作品内に登場させる、といったものがある。
メタフィクションの傾向ないし機能は潜在的にはあらゆる小説に多かれ少なかれ存在していると言えるが、古典文学における典型的な例としては、語り手が自分の語る物語の脱線について絶えず弁解をおこなうロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』が挙げられる。現代小説における実践としては「あなたはいまイタロ・カルヴィーノの新しい小説を読み始めようとしている」という書き出しではじまるイタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』などが挙げられ、ポストモダン小説はその多くがメタフィクションの傾向を持っている。
「メタフィクション」という用語は、アメリカ合衆国の批評家・小説家ウィリアム・H・ギャス(英語版)の1970年の論文から使われはじめたものと推測されている。日本では1983年、筒井康隆などを論じた高橋康也の「メタフィクション覚え書き」(『新潮』5月号)から一般化した。

メタフィクション -Wikipedia >>

とのこと。

足元を掘る事で創作の燃料としている僕の作劇は、どうしてもこの要素が強くなりがちで、今回は思い切って全くの作り物として書いてみました。
これが面白いのか、面白く無いのか、(もちろん当方は面白いと思ってやっていますが、)最終判断は上演を観ていただいたお客様に決めて頂きたいと思っています。

もっちゃんとまさるが客演

かしこまった客演紹介はこちら >> をご参照いただき、砕けた感じで紹介すると、

もっちゃん(ヤマモトアヤ)は、元芸人でどっかんプロの元後輩。
まさるは天野の後輩芸人で、しばらく一緒に暮らしてた。活動コンビはサイクロンメガネ >>

以上。
だいぶ砕きました。

お笑いをやってる人をブッキングする理由には、その眼に魅力を感じるからです。
「演技」は拙いかも知れないですが、「芝居」は役者よりいいと思います。

これは、うちの吉田汐美 >> もそうだけど、眼がいいヤツはやっぱり魅力的です。

眼がポヤポヤしてないんです。ヌルくない。

僕の仕事としては、そんな眼を「芝居」中で活かしつつ、「演技」もある程度まで引っ張りあげてあげること。
特にまさるはそれを期待してくれています。演技の経験をコントやお笑いの表現に活かしたいと参加してくれています。
向上心ハンパないです。

もっちゃんは送った台本データを全て手書きで写してMy台本を作っていました。
そういう姿勢に「ハッ」とします。自分以上に自分の本と向き合ってくれている。
冥利に尽きます。

何より、ふたりともヒントさえあればすぐに飲み込んでくれるんで助かっています。

あと、「こうして」に対して「わかりました」がすぐ返ってくるのはいい。ウチのメンバーもみんな「了解しました」タイプだけど、万が一「何でですか?」とか「出来ません」とか言われると「ハア!?」ってなるタイプの演出家(未熟者)なので、出来る出来ないはとりあえず置いといて、試行錯誤してくれるのがいいんです。

高校の校訓が「自考自律」でした。自ら考え、自ら律す。
そして芝居のお師匠さんの言葉が「劇づくりは人づくり」。

このふたつの言葉を胸に芝居と向き合っていますが、客演さんはじめ劇団員の姿を見て、僕自信も考え、そして行動し、襟をただし、そして日々成長させて頂けることに感謝の毎日です。

詳細はこちら

劇団「放電家族」第拾壱回放演 『しお と さとう』

日時

2015年
2月13日(金)19:30
2月14日(土)14:00☆ / 19:00★
2月15日(日)13:00◇ / 18:00

☆★◇の回は、終演後、30分程度のあとがきトークショーを開催します。

☆…鹿目由紀(劇作家・演出家 劇団あおきりみかん主宰)
★…中内こもる(俳優・劇作家・構成作家 劇団中内(仮)主宰/クリアレイズ所属)
◇…Fish(お笑い芸人 ロコモコボンゴ!/どっかんプロ代表)

※開場は開演30分前 当日券の入場は開演10分前。
※未就学児童のご入場はお断りしています。
※定刻通りの開演となります。お早めにご来場ください。

会場 伏見 G/Pit

料金

前売 2,000円
当日 2,500円
ペア 3,500円(予約のみ・2枚セット)
U-18 1,500円(予約のみ・要身分証)

出演

吉田汐美
さとうあやな
不動湧心
天野順一朗
結城ゼミナール
ヤマモトアヤ
まさる(サイクロンメガネ@どっかんプロ)

STAFF

脚本・演出
天野順一朗

音響
武田萬

照明
長見英司(フリー)

記録
鈴木俊佑(映像)

イラスト
アマノジュンイチロウ

制作
安藤幸美(劇団スマイルバケーション)
天野美穂

制作協力
どっかんプロ

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ご来場、お待ちしております!!

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