【ネタバレあり】名古屋の売れない芸人が品川でシン・ゴジラ見てきた
3.それでも感じたこと思ったこと
何も考えないように観たけれど、それでも心に残るものは入ってくるものはあるわけで。
ゴジラの形態進化の過程の、
- 沿岸でズドンと現れ
- ズルズルと這うように船や車、街を押しながら上陸し、
- 立ち上がってひとしきり暴れ一旦消え、
- 新たな問題として放射能や、圧倒的な存在として日本に立ちはだかる
って流れは、嫌でも僕らの記憶にあるあの日からの出来事を連想させます。
ラストシーンもコレからの日本の状況を暗示させるようなものでしたし(ヤシオリ作戦の流れも、様々な状況を連想させるしね)、その結末に対する考察や分析、賛否様々色んな所で見聞きします。
僕は子供が生まれて以降、どうにも子供が出てくるシーンで涙腺をやられます。
結構序盤なんですが、ゴジラが街を破壊しているさなか、マンション(団地かな?)の一室の避難準備をする家族のシーンが出てきます。
お父さんは子供にヘルメットをつけながら、荷物を大急ぎでまとめているお母さんに早く避難することをすることを催促します。
が、
突然、家財一式がベランダの方に流れていき、家族もその流れに飲み込まれます。
次のカットで集合住宅はゴジラによって押し倒され、きっとあの家族もダメだったんだろうな、などと考えた途端、なんだか泣けてきてしまいました。
あってほしくないことだけど、例えば大きな災害や、突然のテロに家族が巻き込まれた時に、せめて子供だけでもどうにかして守りたい。そんな時に、僕はどうしたらうちの子を守れるだろうか。子供が独りぼっちになってしまってはいけないので、どうやって妻も守ることが出来るだろうか。
この作品の感想の中に多く見られる「不測の事態・想定外の出来事に対して日本はどう対処するかのシミュレーション映画」ということ以上に、僕は父親として、夫として家族をどうやって守るのか、そんなことをずっと考えていました。
もちろんテンションがあがったシーンもあります。
ヤシオリ作戦のいわゆる「無人電車爆弾」!
今まで単にやられ役立った電車たちが、その積年の恨みを果たしたかのようなあのシーン!ぶっちゃけハチャメチャだし、リアリティという点から観た時に唐突に漫画的なシーンが出てくるので、ちょっと笑っちゃうんですが、個人的には大満足のヤシオリ作戦に、心のなかでスタンディング・オベーションをブチかましました。
牧教授という謎のキャラクタを介した庵野監督メッセージとも受け取れるセリフや、アメリカが核ミサイル発射を決定した時に、竹野内豊さん演じる赤坂が言った(ごめん、セリフはうろ覚えだから多分こんなニュアンスのセリフだっと思うけど)
「ニューヨークであっても同じ方法をとるそうだ」
というセリフに、勝手に
「こ、これは、アメゴジへの宣戦布告だ!」
などと飛躍解釈して勝手にワクワクしたり。
また、仕事場から品川の映画館に移動している時に見ていた風景が、まさに破壊神降臨の地ということで、
「ぎゃー!さっき通ったところが火の海になってるー!」
と大はしゃぎしました。
久しぶりの映画館で、久しぶりのジャパニーズゴジラで大興奮でした。ちなみにシン・ゴジラのひとつ前に映画館で観た作品は、2014年まで遡って、安定期に突入した妻と二人で観に行った『GODZILLA』でした。こっちも好き。